スピーカーの音質向上や走行音を抑えるためのモデル3デッドニングシリーズです。今回はタイヤハウスを施工したのでブログにしました。タイヤハウスの施工は結構大変でしたが、かなり効果がありました。使用した道具や材料、どのように施工したのか紹介していきます。
使用した材料
デッドニングといえばどのような制振材を使うかがキーになってきますね。前回のブログでも紹介しましたが、一般的に音源→制振材→吸音/防音材→遮音材の順番に施工すると効果が高いと言われていますが、今回必ずしもこの順番に貼れなかったのですが、使用した材料はこんな感じです。
制振材:レジェトレックス
以前のブログまではレアルシルトという割と高価で効果が高い材料を使用していましたが、今回は施工範囲がかなり広範囲なため、一番コストを抑えられるレジェトレックスという制振材を使用しました。この制振材はメーカー純正で使用されることも多く、実際にモデル3の開けてみると所々レジェトレックスと思われる制振材が使用されています。素材はアルミニウムでシールを外して黒い粘着面を貼りつけて使用します。触ってみた感じしっかりしていてレアルシルトと遜色なさそうな感触でしたが、黒い粘着面が手にくっつきやすいく施工後は手が真っ黒になるというデメリットがあります。かなり広範囲に施工できるのコストパフォーマンス最高だと思います。今回はこちらの商品を2個注文して使用しました。
遮音材:DrARTEX VibroBarrier 7+
運転席助手席フロアに使用した遮音材が残っていたので使用しました。7mmと分厚くかなり重量もあるので、施工場所が限られますが、効果は抜群です。今回はフロントのみ使用しました。9枚入りのうち3枚使用しました。
防音材:エプトシーラー
いつもお世話になっている防音材です。これがあるとないとではかなり感じ方が変わってきます。こちらも全体を覆うように広範囲の施工になるのとタイヤハウスのカバーを戻す際に分厚いとカバーが戻らなくなることを想定して5mm厚のものを選択しました。10mmのものと悩みましたが、結果的にこちらで正解でした。安価で広範囲に施工できる一押しの材料です。私はAmazonでこちらの商品を7個注文しました。
使用した道具
タイヤハウスの施工にはタイヤを外して、その後タイヤハウスのカバーを外して初めて施工が始められます。タイヤの外し方については「テスラモデル3のジャッキアップとタイヤ交換」にて紹介していますので、是非ご覧になってください。
タイヤハウスカバーを外すにも道具が必要です。いろんなアイテムを買って試してみましたが、一番使いやすかった道具だけを紹介します。タイヤハウスのカバー外しに使用した道具は4つだけです。
タイヤハウスのクリップ剥がしにはこちらの内張剥がしツールがベストでした。
タイヤハウス外しには1つボルトを外す必要があるので10mmソケットとトルクレンチを使用しました。
制振材や防音材の圧着に金属製のローラーを使用しました。圧着作業は制振材の効果を高めるだけでなく、途中で剥がれ落ちることを防ぐためにしっかり施工するために必要です。
フロントタイヤハウス
早速フロントから施工していきます。ジャッキスタンドに車を乗せ、タイヤを外してタイヤハウスカバーを外していきます。ボルトを取ったあとですが、左画像の右側に見えますが、六角ソケット8mmで外します。このボルトがタイヤハウスと車の底面カバーの2つを留めているようです。クリップは右の画像のようにツールを挟み込んで外していきます。底面は見えないので鏡を利用してクリップを外します。クリップ数を数えるのを忘れていましたが、確か15個前後です。カバーの奥まった所にもクリップがついていますが、内張ツールの形状がマッチしていたせいか、思ったより簡単に外せました。
全てのクリップを外して下に引っ張るとあっさりカバーが取れます。外したカバーは洗浄して乾かして、その上からレジェトレックス、その上からエプトシーラーを施工しました。
施工場所を脱脂して内側にも制振材を貼り付けていきます。制振材は予め適当な大きさにカットしておくと作業スピードがUPします。制振材施工後は圧着ローラーを使用して圧着します。
この上から遮音材と防音材を施工しました。一度なにも考えずに遮音材VibroBarrier 7+を貼り、その上から防音材エプトシーラーを貼って施工しましたが、いざカバーを戻そうとしたら厚みによって戻らないことに気付き、厚みが邪魔をする部分のみを剥がしてカバーを戻しました。施工後に重量がUPしたカバーを持ち上げた状態でクリップと留めなければならないためかなりの重労働で、しっかり写真を取る余裕があまりなかったです(汗)
遮音材VibroBarrier 7+
リアタイヤハウス
リアはフロントに比べると楽でした。というのもタイヤカバーがフロントとリアで材料が異なり、フロントはプラスチック面ですが、リアは硬い布生地状のカバーで柔軟性があります。この部分に制振材を貼ることができないため、内側だけの施工になりました。また、クリップの数が少なく、ほとんどはボルトに固定して円盤状の固定具をつけるのみでカバーの脱着が可能です。
早速、脱脂と制振材+防音材を施工しました。遮音材は厚みがあるのでリア側では使用しませんでした。
こちらが取り外したカバー。なにやらパーツ情報が記載されたシールが貼られていますね。右側の画像に穴があるのでそこにボディ側から出ているボルトに嵌め込んで固定具をつけるだけのシンプルな構造でした。また、このカバーにもボルトを止める必要があるのですが、ボディ側に固定するものではなくアンダーカバーとくっつけるためのボルトのみで本当にこれで大丈夫!?と思うような構造だったりします。
効果
気になる効果を見ていきましょう。前回までの結果はこの通り。
標準(無施工):最大72dB、平均58dB
ドアデッドニング後:最大67dB、平均53dB
サブトランクデッドニング後:最大64dB、平均51dB
リア&後部座席周りデッドニング後:最大65dB、平均51dB
運転席助手席デッドニング後:最大64dB、平均51dB
今回の夏タイヤに変えているので条件が異なります。
・時速80-85km
・道路コンディションはドライ、少し荒め
・スマホのアプリでdBを測定(dB Meter)
・スマホは助手席に固定
・同じ場所を3回走行した平均値
タイヤは標準のMichelin Pilot Sport 4を履いています。
夏タイヤに交換したので施工前に一度テストしてみました。その結果はこちら
タイヤハウスデッドニング前:最大65dB、平均53dB
そして今回の施工後の結果はこちらです。
タイヤハウスデッドニング後:最大61dB、平均49dB
制振材と遮音材と防音材の効果が出ているのか、かなり騒音を押さえ込んでいることが数値としてみても分かります。
実際に乗ってみてタイヤハウスデッドニングの効果は高いと感じました。制振材を施工しているため、あらゆる凹凸や段差に対しての振動の収まりが早くなりました。低速の乗り出しから効果が実感できる程です。走行時のシャーという走行音もかなり押さえ込まれていますが、ゴーといった低めの音に対しては大きく減衰できていない印象です。特に効果があると思った場面は雨天時の走行で、地面からタイヤハウスに水を巻き上げるシャーという音がほとんど聞こえなくなりました。予想していなかった効果が体感でき正直驚きです。
まとめ
タイヤハウスのデッドニング施工は効果が高いです。まだ、ゴーといった低い周波数の音に対応できていませんが、走行音も高級車の領域に近づいているのではないかと思います。リアに設置してあるサブウーファーの音もかなり通るようになりました。雨の中走行後に一度カバーを外して状態をチェックしてみましたが、特に剥がれる等の問題は起きていませんでした。定期的にチェックしてみたいと思います。施行される際は特にフロントはカバーが戻しづらいことが多いのである程度覚悟して挑んだほうが良いです(汗)
実は今回試しにフロントのみ施工してテスト走行し、その後リアを施工して走行して違いをみてみました。その結果フロントのみの施工の場合、凹凸振動の減衰については感じ取ることができましたが、シャーやゴーといった走行音はあまり変化を感じませんでした。その後、リアを施工してテスト走行すると一気に静かになりました。これは恐らくモデル3のリアは元々フロントに比べて剛性が低くロードノイズを発生させやすいのではないかと考えています。リアのボディをみると継ぎ接ぎの部分が多く見受けられこれらが剛性低下に繋がっているのかと思います。また、SR+はFRで駆動が後輪なので、どうしても後ろからのロードノイズが大きくなりやすいのかもしれません。モデル3でデッドニングする際はリアを重点的にデッドニングすることで大きな効果が見込めると個人的には思います。
では、また次回のブログでお会いしましょう!