モデル3 SR+遠出#10 上田

モデル3 SR+遠出#10 上田

テスラモデル3 SR+(スタンダードレンジプラス)でどこまで行けるか、実用性をレポートをするシリーズです。充電施設が少ない上田の秘湯に行ってきました。目的地の旅館には充電器がなく、高崎スーパーチャージャ以降片道110km(往復220km)離れていてかつ観光もして帰るプランでどのように運用したか紹介します。また所感についてお伝えしたいと思います。それではいきましょう!

今回の走行条件は以下の通りです。
・法定速度内で±10%の範囲
・高速道路は基本的にAP(オートパイロット)を使用
・エアコンは自動モード19℃設定
・気温18-24度

走行ルート

最終目的地は角間温泉 岩屋館という秘湯がある旅館です。行きは中央道の府中ICに乗り、圏央道から関越道に乗って高崎スーパーチャージャで休憩。その後、上信越自動車道にのって目的地に向かいます。帰りは観光後に同じルートを通って帰宅するルートです。出発時の残量は83%でした。

行き

いつも通り高速道路に乗ってオートパイロットを起動します。最初の目的地は高崎スーパーチャージャーです。テスラナビの予想では47%で到着と出ていますね。私の場合、テスラのナビに高崎スーパーチャージャを目的地にセットすると環八通りから関越を抜けるルートを案内されますが、下道が疲れるので圏央道を抜けるルートをいつも選択します。テスラナビは現状走行ルートをユーザ側が選べないのでナビを無視しながら中央道に乗りました。高速を乗るか乗らないかの選択しかできないので、この点、一般的なカーナビより劣っていると思います。今後のアップデートで機能が追加されることを期待したいですね。心配な場合は、スマホのYahooカーナビ等を併用して使うと間違いないです。

走行してしばらく経つとオドメーターが20,000kmを達成しました!大きな不具合もなく良く走ってくれました。総合電費は150wh/kmなので、平均して大体333km程の航続距離となりますね。

あっという間に高崎SCに到着。きれいな麦の畑が広がっていました。ここで一旦休憩を取ります。

到着時の残量は46%、すでに残量が半分近いので速い充電速度は期待できませんが、75kwとなかなか出ていました。サービスエリア等の充電器と比べると全然早いです。(40k-50kw) 特に急ぎもせずおやつを食べながらゆっくりと過ごして、充電開始大体50分くらいで車に戻ってきました。充電のパーセントは100を示していましたが、まだ充電完了の通知は来ていません。残り時間が計算中…となったまま5分くらい待ってみましたが、一向に完了しなかったので54分で切りあげました。(約1200円)

電費:145Wh/km 平均気温:24.0℃  走行距離:132.95Km 
消費:83%(284.45km) → 45%(156.83km) 19.25kWh  
スーパーチャージャ 54分 45% → 100% (28kwh分クレジット使用)およそ1,200円

ここから上信越自動車道にのって上り坂を走っていくので、電費が悪くなる道路です。ここから110km走行するので、目的地に到着する頃には残量は半分を切るかと思いましたが、意外と59%を残して到着することができました。

昨年の自然災害のため、道路が流されてしまったようで、修復作業中は通行できないようです。通行する際は作業現場の脇を通るので未舗装道路を突き進むしかなく、扁平タイヤなのでパンクにビクビクしながら進みました。

旅館は外見は年季が入っていますが、部屋は綺麗で過ごしやすかったです。露天風呂は混浴になっていて入る時は少し勇気が入ります。子供はとても楽しんでいました。

ここまでの走行データはこちらです。目的地充電がない宿を選んだので今回は滞在中の充電はなしです。

電費:187Wh/km 平均気温:20.0℃  走行距離:110.37Km 
消費:100%(350.53km) → 59%(206.01km) 20.68kWh  

帰り

帰りはドライブをしつつワイナリーと道の駅に立ち寄りました。上田〜東御市の道は適度なワインディングでドライブがとても気持ち良いですね。気温も19度と心地よく、窓を開けてドライブするととてもリフレッシュできます。

長野県東御市はワイナリーが多く、その1つリュードヴァンというワイナリーを訪れました。カフェも併設されており、ランチを楽しむことができます。ランチは今回はいただきませんでしたが、妻にワインをテイスティングしてもらいながら外で子供を遊ばせました。果実のパンチが効いた美味しいワインです。

この後、ドライブして道の駅のヘルシーテラス佐久南で休憩後、自宅に戻ります。ここで充電残量に応じてルートを変えようかと思っていました。道の駅に到着した時点での充電残量は52%でした。次の目的地は自宅なので、一旦テスラナビに自宅を目的地にセットし、予想残量を見てみます。

予想では残り10%と表示されているので、このまま走らせても到着することはできそうです。万が一に備えて残量20%位を残して到着したいので、どこかで充電する必要があります。ここの道の駅の急速充電を利用するか、高崎スーパーチャージャに寄るかどちらかになります。

少し考えた結果、ヘルシーテラス佐久南には子供の遊具があったのでそこで子供を遊ばせつつ、少しだけ充電することにしました。前回のブログで紹介したZESP3を使っての初充電となります。使い方はカードをかざして充電器を指してスタートボタンを押します。テスラスーパーチャージャに比べると何ステップも多く少し面倒に感じました。

最大50kwの充電器で充電速度は41kwとまずまずの速度です。ZESP3の急速充電は10分単位なので2単位使って19分で充電を切りあげました。シンプルプランに加入しているので10分/550円です。スーパーチャージャは75kw出ていたのでもうちょっと速ければ嬉しいなと思いますね。また、充電終了間際に充電のためにリーフが待っていたので、できれば充電器は1箇所に2台以上は設置して欲しいところ。

電費:78Wh/km 平均気温:25.0℃  走行距離:39.72Km 
消費:57%(194.54km) → 51%(176.85km) 19.25kWh  
チャデモ急速充電 19分 52% → 79% 12.77kwh ¥1,100

充電したので到着予想残量が35%に増えました。実航続距離にして大体85km分充電されたことになり、ガソリンで言うと12.9km/L程のランニングコストです。正直、コストに対して充電スピードがイマイチなので、テスラ車の場合は基本的にはスーパーチャージャを使い、こんな感じで補助的に急速充電が使えると良いですね。急速充電はスーパーチャージャに比べて割高ですが、スーパーチャージャに移動する時間を削減できたので今回は良しとします。

帰り道はまた圏央道を使用したので予想残量とずれてしまいましたが、データだけ残しておきます。

電費:122Wh/km 平均気温:25.0℃  走行距離:209.67Km 
消費:79%(211.45km) → 27%(93.81km) 25.74kWh  

まとめ

総合データがこちらです。

総走行距離:494.23Km  総合電費:140Wh/km 消費:69.19kWh  
電気代:0円(スーパーチャージャー)+1100円(急速充電)+480円(家充電)=約1580円
スーパーチャージャークレジット未使用の場合:約2780円

今回はスーパーチャージャが少し離れている宿を目的地とし、実用性について検証してみました。チャデモ急速充電はほとんどのSA/PAや道の駅あり、休憩している間に利用すると時間の節約になって良いです。しかし、スーパーチャージャに比べて充電速度が遅く、コストも高いというネックがあります。おそらくチャデモ中心で運用するとハイブリッド車の方が燃料代が安いです。今回のケースのように補助的に使う分には良いですが、メインの経路充電として利用することは今後なるべく避けたいですね。

今回の体験を通じて思ったことは、今後はEVが増えてきて充電速度向上と複数台同時に充電できる設備を増やさないとEVの利便性が著しく下がってしまうことが容易に想像できます。SA/PAにも急速充電器はありますが、最大充電速度が50kw以内の設備しかなく、100kw以上のスーパーチャージャ級の速度を持つ充電器は現時点で存在しません。各社EVの販売に力を入れてEVが増えた場合、おそらく1~2年以内に著しく利便性が落ちる状況になるかと思います。そうなる前に充電インフラの整備がもっと進めて欲しいですね。

では、また次回のブログでお会いしましょう。

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