モデル3オーナーから見たテスラを買う理由

モデル3オーナーから見たテスラを買う理由

本記事は以下の方向けです。
・EVに乗り換えたい方または検討されている方
・テスラに興味ある方


EVは一般的に
実用性がないからまだ早い
インフラが整っていない
航続距離が短い

というイメージを持つと思います。私は2019年10月からテスラモデル3のオーナーになりました。オーナー目線でテスラモデル3のメリットデメリットについて忖度なしでお伝えしていきたいと思う。本記事でEV、テスラはこんな感じという雰囲気が伝えられればと思う。

テスラ購入編は「テスラモデル3の注文方法と実際にかかった費用まとめ」をご覧ください。

充電インフラ

私が購入に踏み切った最大の理由はスーパーチャージャーの存在がある。スーパーチャージャーはテスラが提供する 超高速充電施設です。これを利用すると30分で7~8割まで充電が可能です。

「なんだ。30分もかかるのか?」

一般的にそう思われるかもしれないが、EVは車を離れても充電することができます。一般的にSAやPAや道の駅で休憩すると食事やお手洗い等、少なくても20-30分は時間がかかる。家族連れなら1時間はかかることもあるでしょう。この時間を利用して7~8割まで充電なのです。

一方、ガソリン車はどうでしょう?
給油するとなると例えばこのような感じになるはずです。

最寄りのガソリンスタンドまで往復15分程、滞在時間8分程、合計約23分

「なら。23分ならガソリン車の方が早いじゃない!」

そう思われるかもしれませんが、EVの場合、休憩しながら車両を補給ができるため時間が大幅に短縮することが可能です。

詳しい充電時間と充電距離については実際にロングドライブでスーパーチャージャーを利用して移動した実データを随時公開しているため是非ご覧になってください。

テスラモデル3ロングドライブ
モデル3 SR+遠出#2 大阪

日本国内のスーパーチャージャーも年々増えているため、安心してロングドライブを楽しむことができる。テスラ公式HPでスーパーチャージャーの位置と今後増設予定のスーパーチャージャーが確認できる。(赤がスーパーチャージャー、灰色は今後増設予定のスーパーチャージャー)

スーパーチャージャー以外にも大きく分けて急速充電と普通充電の2種類存在し、全国18,000以上(2019年3月時点)と数多く存在する。GoGoEVEVsmart等で充電器の位置は確認可能です。宿泊施設や商業施設に充電器は存在し、場所によっては無料で充電施設が利用できるおいしいスポットも存在する。ちなみにガソリンスタンドが全国約30,000ヶ所かつ年々減少傾向であるが、充電施設は増加傾向にあるため、今後ガソリン車よりEVの方がリスクが低いという可能性も出てくる。充電イメージは別記事にまとめているため、そちらをご覧ください。

普通充電の使い方

航続距離

私が購入したテスラモデル3スタンダードレンジプラス(SR+)はモデル3のエントリーモデルに位置づけられており、WLTPで409km、乗り方に依存するが、私の運転データに基づくと実航続距離にしておおよそ330km程走行が可能です。上位グレードのロングレンジやパフォーマンスモデルはさらに実航続距離100km以上先に行ける。

「330kmしか走らない車は十分なわけがない。」

そう思われるかもしれません。

私はスキーやゴルフ、登山等でロングドライブをする機会が多いが今の所不自由を感じたことがないです。また、電欠でひやっとしたことも一度もない。理由としてスーパーチャージャがおよそ110~140kmの間隔で設置してあるのと、上記充電インフラが整いつつあるからだ。また、100km前後走れば体の方が悲鳴をあげるため、休憩の度に充電すれば問題ないのです。

普段の街乗りは家充電をメインで利用しているため、普段乗りに関しては、航続距離は大して問題にならない。また、宿泊施設等の目的地充電(デスティネーションチャージング)を活用することで目的地で満充電にし、そのまま自宅まで無充電で帰宅という使い方も十分可能である。また、テスラに搭載するナビが示す電池残量予測がかなり正確なため、よほど無茶な運転をしないかぎり予測通りに目的地にたどり着くことができます。

ランニングコスト

燃料代

燃料代についてはざっくり以前乗っていた国産ハイオク車に比べてコストは6分の1以下となりました。

スーパーチャージャー30分程利用して約600-900円(速度依存)。自宅充電は夜間の安い時間帯に充電開始すればかなりコストを抑えられる。また、商業施設等にある充電器を利用することで場所によっては無料で充電が可能である。

メンテナンス代

テスラ車はメンテナンスにかかるコストも極端に低いという特徴がある。ガソリン車(AT)の場合はエンジンオイルやオイルフィルター、ブレーキパッド、ATフルード、バッテリー交換などのメンテナンスが必要だが、EVの場合はこれらのメンテナンスが必要ない点はメリットである。ブレーキパッドもほとんど回生ブレーキを使用するため消耗が遅いその他メンテナンス代は現状提供できる情報がないため、情報入り次第更新する。

バッテリー劣化

EVといったらバッテリー劣化の問題がありますが、少なくてテスラ車はそこまで心配する必要がなさそうです。EVSmartの記事が非常に良くまとまっているため紹介したい。データを総括すると25万7千キロ走っても、テスラのバッテリー劣化は10%以下とテスラのバッテリーマネジメントは非常に優であることが分かります。普通のガソリン車でもここまで走行して、燃費低下が10%以下にとどまることはないと思われる。

価格

モデル3が登場したことによって多くの消費者が手の届く価格でEVが購入できるようになり、コストメリットを感じたことが決め手の一つとなった。とはいえモデル 3 スタンダードレンジプラスでもFSD(完全自動運転オプション)を付けても600万近くします。

「全然安くないじゃん」

そう思うかもしれないが、EVはイニシャルコストが高くて、ランニングコストが安い特徴があります。

さらに電気自動車には補助金が出る。東京都でModel 3を購入する場合だと、
・国の補助金:40万(2021年度は最大80万)
・東京都の補助金:30万
・自動車税免税:2回目の車検まで自動車税、重量税が免税

約70万も優遇があるため実質530万くらい、FSD(完全自動運転)オプションを外すと450万前後でモデル3が購入できる。また、自宅に充電設備を導入する場合も補助金優遇があり、戸建てに住む私の場合、ウォールコネクタ(テスラの充電設備)費用は無料であった。(ウォールコネクタ設置キャンペーンは2020年12月末で終了しました。)

上述、燃料代は約6分の1以上に抑えられると考えると、多少イニシャルコストが増してもランニングコストで元を取れるため、多少予算オーバーで購入しても十分価値があると考えられます

充電環境

恐らく EVを保有する上で一番考慮するポイントは普段の充電環境だと思います。自宅で充電施設が設置ができれば理想ですが、賃貸や集合住宅では元々機械式駐車場が導入されている等、なかなか設置に対するハードルが高く、EV購入を躊躇すると思います。自宅で充電ができなくても周辺の急速充電や商業施設で充電することも可能だが、やはりいつでも充電ができる自宅で充電ができるほうが安心だと思います。実際、私のユースケースの場合、家で充電することは月に2,3回程度であり、外充電のみでも十分運用は可能です。賃貸でウォールコネクターの設置する場合は、退去時に撤去を約束すれば設置できる例が多いため、賃貸だからといって諦めるのは早いようです。

EVは待機電力で車を動かさなくてもバッテリー残量が低下するいわゆるバンパイヤドレインと呼ばれる現象がある。オーナーになった今、待機電力は微々たるものであるためそこまで神経質にならなくても良いと考えています。

車の性能

運動性能について

欧州車に引けを取らない程、Model 3の乗り心地やハンドリングに優れている。エンジンと異なる点は以下。
・初速から最高トルクが発生するため追い越しや車の流れに合わせることが容易
・ワンペダル走行(押すとアクセル、離すとブレーキ)がかかるため、最初は少し慣れが必要
・エンジン音がなく静かなため、ストレスが少ない

恐らく一度試乗すれば病みつきになる程楽しい車であるため、是非買わなくても良いので試乗をおすすめしたい。

安全性能について

テスラは最も安全な車と言われるほど安全性能が高く、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)の衝突安全性テストでは最高得点を獲得している。中国での事故例ではモデル3の上にSUVが乗ってもガラスルーフが壊れない程、安全性は証明されている。同乗者や家族を守るという点では安心できるレベルだ

バッテリー性能について

EVは一般的に寒冷地に弱いとされています。テスラの場合、水冷式のバッテリーヒータが作動しているため、極端に影響を受けることは少ない。実際に-10℃の中を走行したが、走行中に関しては致命的な電費影響は見られなかった。どちらかといえば、走り出しの暖気に電力を消費するため、目的地に止まっては移動といった暖気を繰り返すような運転はバッテリー消費が多くなる傾向にある。(2021年型モデル3は新型のヒートポンプを搭載しているため、消費電力が大幅に抑えられています。)

モデル3でスキー場#草津温泉

自動運転について

テスラの目玉機能であるオートパイロット(AP)半自動運転を利用することで楽に長距離を移動することが可能です。しかし、APも完成された技術でないため、たまに車線を誤認識して誤った車線に入ってしまったり何もないところでブレーキ(通称ファントムブレーキ)がかかったり、ひやっとする部分があるこの点に関してOTA(Over The Air)アップデートと言ってテスラのソフトウェアを無線でアップデートしていく仕組みにより日々改善されていくが、現時点では全ての人にオススメできる機能ではない

モデル3は完全自動運転を見据えた設計となっており、その機能をステップを追ってリリースしていきます。近々、ナビゲートオンオートパイロットという高速道路の入口から出口まですべてAPがやってくれる機能や駐車場から自動的に自分の元に車が寄ってくるスマートサモンの機能が日本でも利用可能となる予定です。このような機能をいち早く体験したい人には非常に魅力的な車だと思います。

品質

「テスラは高級車だ」と勘違いする方が多いが、その認識は間違いです。テスラを購入する場合は多少の初期不良は覚悟した方が良いです。国産車のような品質を期待して購入すると痛い目にあいます。フレームのチリが合わなかったり、左右ずれがあったりするため、少しでも許容できない場合は購入を控えた方が良いです。ただ、サービスセンターの対応は良いため、納車後に調整していくことは可能です。

まとめ

テスラは決して万人ウケする車ではないしかし、デメリットを遥かに凌駕する程、メリットがある。個人的には今まで出会った車の中で最高の車だと思う。

あくまで個人的な結論、

もし車に対して「安心」を求めるのであれば、購入を見送った方が良い
逆に「新しさ」を求めるのであれば、迷わず購入した方が良いだろう。

Ratonブログではテスラ モデル3 スタンダードレンジプラスのオーナーとして良い面も悪い面も忖度なしで情報発信しています。

実用性のレポートはこちら
・スタンダードレンジプラスでロングドライブ
・テスラモデル3維持費レポート

購入検討中の方はこちら
・テスラモデル3の注文方法と実際にかかった費用まとめ
・モデル3新車値下げ:購入方法と補助金について

では、また次回のブログでお会いしましょう。

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