テスラモデル3の充電のススメ

テスラモデル3の充電のススメ

ガソリン車では給油の時は満タンにすることは普通ですが、電気自動車の場合、実は満充電を繰り返す使い方はバッテリーを痛めてしまうため、推奨されていません。では、どれくらい充電すればいいのか。今回は充電についてのお話です。

充電制限の設定を車内やスマホのテスラアプリから1%単位で設定することができ、50~90%をデイリー、90%~をトリップに設定できます。デイリー領域では日常使い、遠出で満充電する際はトリップ領域に設定します。この設定を常に満充電に設定しているとデイリー領域に設定するよう警告が出ます。

警告にしたがってデイリー領域に充電制限を設定する訳ですが、50~90%の間の何%に設定すれば良いでしょうか。納車時からずっと悩んでいました。そこで今回は海外のテスラ系人気ユーチューバーのKim Javaさんの動画からヒントを得たので概要を紹介したいと思います。

How Tesla Wants You to Charge Your Car in 2020 – It’s Kim Java

https://youtu.be/MrwmNKtnh84

バッテリーの充電制限

Kimさんのデータによれば、納車時の航続距離は310マイルと表示されていたが、自宅で充電しているうちに260マイルと表示されるようになったそうです。Kimさんは普段、50~70%を充電制限に設定していたそうです。私も同じようにリチウムイオンバッテリーを長持ちさせるためには70%付近かそれ以下がバッテリーパックにとって一番最適な環境だと思い込んでいましたが、どうやらそうでもないようです。Kimさんがテスラに問い合わせた結果、日常使いでは常に90%を設定し、遠出をする時だけ満充電にすることを推奨されたそうです。また、常に90%以下を充電制限とすることで逆にバッテリーのバランシングが乱れている可能性を指摘されたそうです。

バッテリーのキャリブレーション

結論、現行モデルのモデル3のバッテリーは充電制限を常に90%とすることでBMS(Battery Management System)が正確になり、かつバッテリーにとって良い状態のようです。Kimさんの車の場合、航続予想距離が260→307マイルまで回復したそうです。

また、2~3ヶ月に1回、100%充電を行うとキャリブレーションが実行されるそうです。満充電に近い状態で充電すると充電速度が落ち、満充電までの予想時間が増えます。これがキャリブレーションしている状態とのことです。

ちなみに、表示されている航続距離は運転者の特性によって変化するという噂がありますが、これは間違っていると指摘しています。この航続距離表示はEPAテストデータを元に算出されています。この事はテスラの公式サイトにも掲載されています。(なぜか日本語ページには説明が存在しない)

https://www.tesla.com/support/range?redirect=no
https://www.tesla.com/jp/support/range?redirect=no

Tesla公式より

最大航続距離が減ったなと思った時の充電のススメ

1. 自宅充電時は常に90%。充電が完了してもプラグは差しっぱなし。数週間経つと航続距離戻ります
2.1で航続距離が戻らなかった場合、100%設定で充電を行い、満充電で充電が止まるまで充電し続ける
3.キャリブレーションが実行されるまで2~3回10%以下にして、再び100%充電にする

推奨充電方法(2020年時点の現行モデル)

1.毎日低いV(ボルト)で充電する
2.スーパーチャージャーのような高いVでの充電は最小限にする
3.可能な限り充電量を90%以上、20%以下にしない
4.可能であれば車を暖かい場所で保管する
5.車を使用していない時は常に充電プラグを挿しておく
6.バッテリー残量を確認するサードパーティ製の機器またはアプリを使用しない

おまけ

私のモデル3スタンダードレンジプラスの航続距離は2020/12時点で351kmと表示されていました。納車時は379kmでしたので、-28km減。Kimさんが紹介している方法で航続距離がどれくらい戻るか、数ヶ月かけて実験してみたいと思います。

テスラの中国産の新しいモデル3にはリン酸鉄リチウムイオンバッテリーが搭載され、充電制限を気にする事なく満充電ができるとのことです。そのため、充電制限設定の画面にはデイリーやトリップ領域の概念がないそうです。しかし、航続距離予想が正確に表示させるためには、1週間に1回は満充電が必要とのことです。今後バッテリーの開発が進み、バッテリーの事を考えて充電制限を設定するという行為がなくなるかもしれませんね!今後の開発に注目です。

では、また次回のブログでお会いしましょう。

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