テスラを買ったらほとんどの方は超高速充電器スーパーチャージャー(以降SC)を利用することになるかと思います。私もロングドライブをする際に良く利用しています。充電速度が速くてとても便利ですね。最近、日本でもどんどん増えているので、SCの基礎知識から知ってそうで知らないお役立ち情報を記事にしました。
スーパーチャージャーの探し方
テスラのナビに表示されているSCをタップすることで、目的地に設定することができます。表示されている数字は現在使用可能なSCの数です。この数字はリアルタイムではなく大体5分程遅れた情報が表示されます。テスラ公式サイトでもSCの位置を確認することができますが、現在の使用可能数は表示できません。
スーパーチャージャーの種類
V2
多く配置されているのがV2というタイプのSCです。場所にもよりますが、最高出力は150kwです。
充電速度とストールの選び方
SCに到着したらまず空いている場所に駐車しますが、その時、隣同士にならない場所を選びましょう。SCに1Aや1Bといった文字が書かれていますので、もし既に1Aに充電中のテスラ車がいた場合、1Bに止めるのは避けてAとB両方とも空いている数字の場所で充電できると良いです。そうすることによって最大充電速度で充電ができます。1Bに止めた場合、電力が分配されてしまうため、充電速度が低下します。(基本的には後に来た車の方が遅くなりますが、最低でも30kwは出ます。)
横浜サービスセンターのスーパーチャージャー(V2)
V3
見た目は似ていますが、さらに高出力なV3というタイプのSCが存在します。数は少ないですが、V3のSCは隣同士になっても充電速度が落ちることがなく、最大速度250kwで充電できるので、モデル3のパフォーマンス/ロングレンジの最大充電速度の恩恵を得ることができます。今後このタイプが増えていき、その後既存のV2がV3に置きかわっていきます。テスラのナビで最大250kwと書かれていればV3となります。
アーバンチャージャー
最大速度72kwとV2/V3より出力が劣りますが、見た目はコンパクトな充電器です。このSCは電力が独立されているため、隣同士になっても速度が低下することはありません。テスラナビでは最大72kwと書かれています。
充電関連
下準備
テスラアカウントに有効なクレジットカードを登録する必要があります。([ホーム]>[設定]>[支払い]>[支払い方法を管理する])
充電ポート
モデル3/Yの場合、充電ポートを開く方法は3つあります。
1. SCのコネクター上部をクリックする
2. 車側の充電ポートの蓋を押す
3. 車内またはアプリから充電ポートを開ける
車のキーロックが解除されている時と近くに登録済みの電話キーで認証されている場合のみ開きます。
充電ステータス
充電コネクターを差し込むとテスラのTマークが光ります。
薄い青:アンロック完了
濃い青:接続完了。充電は開始していない。しばらくすると充電が開始されるか、スケジュールを設定している場合はその時間に充電が開始されます
緑点灯:充電完了
緑点滅:充電中
オレンジ点灯:接続不良。プラグがしっかり刺さっていることを確認してください
オレンジ点滅:問題が起きたため安全のため充電速度を制限して充電中
赤:充電不可。ナビに表示されるエラーを確認し、改善が見られない場合は問い合わせ
充電特性
・モデル3グレード別充電最大速度
スタンダードレンジプラス:最大170kw
ロングレンジ/パフォーマンス:最大250kw
充電速度はバッテリー残量(%)が低ければ低い程、最高速度に近い充電速度で充電ができます。逆に満充電に近くなる程、遅くなります。100%近い状態まで充電すると8kw程しか速度が出ません。
バッテリーのプリコンディショニング
テスラナビからSCを目的地に設定するとバッテリーのプリコンディショニングが自動で動作します。プリコンディショニングすることによりSC到着時に充電速度を最大化することができます。到着するまでバッテリーを温めることになるので多少電費が落ちます。
料金
利用時間分の請求
記事作成時点では日本の多くのSCは利用時間1分ごとの請求となります。また、充電スピードによって「Tier 1」料金と「Tier 2」料金が設定されています。
・Tier 1料金は充電スピードが60 kW以下の場合
・Tier 2料金は61 kW以上の場合
充電スピードを表すkWが61以上を指している時間分はTier 2、60kW以下の速度の場合はTier 1が請求されます。SCの場所によって料金が異なりますが、大体Tier 2 = ¥40, Tier 1 = ¥20前後の料金設定となります。すこしややこしい設定ですね。また、請求額に若干誤差は発生します。
先ほどお伝えしたように充電速度が満充電に近くなるにつれて速度が低下していくため、ある程度充電されたら充電を切り上げると良いでしょう。
利用時間分の請求となるので、V2で隣同士の充電、またはバッテリー残量が低い状態でアーバンチャージャーを利用すると損してしまいます。海外の多くのSCはkWh単位で請求されます。つまり充電した量に応じての請求となるのでシンプルでわかりやすいです。(日本もそうなってほしいと願う)
超過料金
充電が完了して5分以内に戻らない場合は超過料金が発生します。
・通常:1分/55円
・満車時:1分/110円
紹介コードクーポンを利用した場合
紹介コードを使用して車を購入した場合、1500km相当のSCクーポンが利用できます。こちらのクーポンは利用時間毎の請求とは異なり、使用した量に応じてクーポンが消費されていきます。1500km相当と書いてありますが、実際には372kWh分のクーポンとなるので、モデル3の場合、乗り方によっては2000~2200km分走れてしまうので得した気分になれます。また、利用時間毎の請求ではないため、充電速度が遅くなっても消費するクーポンは変わりません。(2021年9月19日に紹介コードは廃止されました。)
主なトラブル
コネクターが抜けない
ごく稀にSCのコネクターが抜けないことがあります。アプリでアンロックしても抜けない場合は、緊急用のフックを引くと抜けます。
たまにこのフックが内装の内側に落ちていることがあります。その場合はゴムと内装の間に躊躇なく手を突っ込んで内装を手前に引いてフックを救出します。簡単に元に戻せますし、緊急時にご参考ください。私は過去に1回だけありました。
充電時にドンという音がする
充電中にバッテリーパックが暖まり、シート下からドンという音が出ることがあります。特に冬場が多いですが、故障ではありません。
マナー
充電が終わったら必ずコネクターを元の位置に戻しましょう。また、ゴミは持ち帰りオーナー同士協力してSCの美観を保ちましょう!
おまけ
ちなみに最初にスーパーチャージャが設置された場所はカリフォルニアに6基で当時2012年でした。最大速度90kwでかつ一部のモデルSのみ充電可能で現在のものに比べると角ばっていますね。2012年当時から90kwの充電が可能とは当時からテスラはすごい技術を持っていたんですね!
では、また次回のブログでお会いしましょう。